学校に行かない

NHK ウワサの保護者会「学校に行かない」〜子どもたちの思い〜8月31日放送を見て

子どもたちが学校に行けなくなった理由は、宿題をしていなくて…、小1の時に先生に叩かれて…、友達の言っていることが信じられなくて…、まわりと考えが合わない…、学校に行くと緊張する…、自分がイジメられるからみんなと一緒にイジメをしてしまった罪悪感から…、など様々です。
不登校になると、両親に学校に行かないのは甘えだと言われたり、近所の人から批判されたり、友達に学校に来ないのはずるいと言われたりして、どんどん自尊心が崩壊し、自分で自分が認められなくなります。不登校が長くなると、居場所がなくなり、より孤独感や疎外感を感じてしまうのです。
ある女性は、小2から不登校になり、15歳になって自分で稼いで生きていかなきゃと思いアルバイトをしますが、ミスをして不登校を責められ続けられなくなりました。両親に申し訳ないという思いもあり、死にたいと思うようになりました。高校のフリースクールに通い始めてから、仲間や自分の居場所を見つけることができました。そんな時に、自分が何故死にたいと思うのかを改めて考えてみることにしました。不登校は、自分が生きる為の「自然な選択」であり、自分が生きたいように生きれないから、死にたかったことに気づきました。死にたいが先ではなく、生きたいが根っこにあったことに気づけました。不登校の時に言われた言葉「生きてるだけで原罪と思ってない?君は生まれた時から、生きているだけで祝福されているんだよ」に救われ、自分で自分を認められるようになりました。現在は、友達と会社を立ち上げデザイナーとして社会的に自立しています。
不登校の子どもたちは、学校に行かなきゃと思っているけど行けない、自分はダメな人間だと否定してしまい、ゲームに逃げてしまったり、死にたいと思ってしまう、負の連鎖が始まります。当時を振り返る子どもたちは、両親には何も言わずに見守ってほしかった、不登校の自分を受け入れてほしかったそうです。
現在、個の学びやペースが尊重されるような改革が少しずつ始まっています。変わりつつある学びの場では、学校復帰を求めず、個人のペースで社会的自立へ導いています。
不登校の子どもたちの声を、現在不登校のお子様を持つ親はもちろんのこと、今は学校に行けているお子様を持つ親たちも、耳を傾けるべきだと思います。両親やご近所のあたたかい眼差しが、不登校の子どもたちにはとても大事であることをわかっていただきたいです。子どもは、親の思い通りに生きるのが当たり前ではありません。親は子どもの好奇心を摘むことなく、1人1人の考えや思いに寄り添って、出来得る限りのアドバイスをしながら、人生を見守ってあげてほしいと願います。もちろん、教師も同じ立場であることを念頭において、日々指導していかなければならないと改めて思いました。
不登校だったあの頃の悩みは、今は宝物ですと笑顔で話せるように、自分に起こりうることは、人生において決して無駄ではないと思います。また、生き方に「答え」はなく、正解は一つじゃない、「幸せ」は個々に違うのだから、自分らしい人生を歩んでほしいと願います。