HSCを知ること

6月27日のNHKニュースシブ5時で、HSCの特集が放送されていました。

服がチクチクして我慢できない、騒がしい場所が苦手、人が怒られているのを見て自分が怒られているように感じる、など些細なことに敏感に反応して苦しんでいる子供たちがいます。HSC=ハイリ-・センシティブ・チャイルド「とても敏感な子ども」と呼ばれています。
先生に怒られている友達を見たり、友達同士の喧嘩を見て怖くなったり、教室や体育館の雰囲気が苦手などで、学校に行けなくなり不登校になる子もいます。アメリカではHSCは5人に1人と認知されていますが、日本では理解がまだまだ広がっていません。発達障害と誤診されたり、学校の先生でも知らない方が多いと思います。
大人の方はCがP:パーソンになり、HSPと呼ばれています。
様々な感覚(光・食感・肌ざわり・音・におい・人の表情・モノの配置の変化)に敏感性を持ち、人によって反応も様々です。
ある男の子の例・・・就学前は、動物型クッキーの形が崩れているのを見て悲しくて泣いたり、雪だるまが解けていくのがかわいそうで泣いたりしていました。就学してからは、新しい場面になじめず、けれど周りの顔色を伺って何も言えず、いろんなモヤモヤを抱えながら、いい子を演じていましたが、突然「学校に行きたくない」と不登校になりました。その後、腹痛や帯状疱疹、怖い夢を見るのが嫌で眠れなくなり、「生まれてきた意味がわからない、しんどい、死にたい」と言うようになりました。
胃腸痛・便秘・頭痛・アレルギー体質の悪化・PTSD(トラウマ的な不安性)の悪化など、体や心に影響が出たりします。また、自尊心が下がりがちになるので、マイペースなところが多いですが、それを認めてあげて、自尊心を保ってあげるようにしてあげると良いそうです。子供にとって、家庭が安心した基地になるためには、お母さんの心が安定していることが一番大事だと経験者の方が言っておられました。
まずは、周りの理解です。歯医者の手袋のにおいが気になる時は、先生に相談してみるとか、学校の先生が知らなかったら、子供の特性を先生や友達に伝えて、なるべくストレスのかからない環境をつくってあげることです。
マイナスなイメージですが、人に気を配り、リスクを想定出来たり、敏感に感じ取れる、想像力が豊かでクリエイティブな仕事が出来るなど、良い面と考えて能力を伸ばしていきましょう。
明橋大二先生の著書に子育てのヒントがたくさん掲載されています。私も今一度読み直してみようと思います。