発達障害について・・・

私は三年程前に選択性緘黙症を知り、同時期に発達障害に関連する本を読みました。今まで知らなかったことばかりで指導者としてもっと早く知っておくべきだったと後悔しました。発達障害の症状と塾の子供たちを比べると、ほとんどの子供がグレーゾーンにあてはまるのではないかと当時深く悩みました。それからいろんな本を読み進めていくうちに、澤口俊之・片岡直樹・金子保著書の「発達障害を予防する子供の育て方」に出会い、現代の子供たちは経験不足によるアンバランスな発達があり発達障害と似た症状があることを知りました。それからは、一人一人の個性に寄り添いながら長い目で子供たちの成長を見守っていけるようになりました。
昨年テレビや新聞で栗原類さんが発達障害であるという記事を見ました。その中で類さんのお母さんが子供を育てる上で心がけていたことに感銘を受けました。お母さんの教育方針は十人十色・成長は人それぞれと、周りの子供と比べたり、なぜこんなことも出来ないの?と類さんに言ったこともないそうです。また、自分がされて嫌なことは人にしない。だからと言って自分がされても嫌じゃないからという基準で相手に何をしてもいいわけじゃない。自分は嫌じゃなくても相手は嫌かもしれないという考えを常に持ちなさいと類さんに言い続けたそうです。人として大事な心がけだと思いました。
親が子供の一番の理解者になるということはとても難しいことです。類さんのように発達障害であってもそうでなくても、また不登校であってもそうでなくても、子供の一番の味方になり世間と戦っていける親になるというのは大変なことですが、考え方や見方を少し変えることが出来れば、今より笑顔が増える毎日が過ごせるのではないかと思います。